歴史と共にコースは育つ

2019年5月に誕生した新しいバンカーは未だ3歳。ZOZOチャンピオンシップ用に唯一新設されたものだ。

藤田欽哉76歳の時に完成した習志野は今年で57歳になる。数々のトーナメントがこの地で開催され、幾多の名選手がここで育っていった、ある意味日本を代表するコースのひとつだろう。

戦前にあったのが71コース。戦禍で幾つか閉鎖され、戦後徐々に増え、習志野が生まれた年には400を超えた。オイルショックがあり、バブル景気あり2400を超えるコースが生まれた。

バブル崩壊やコロナ過を経てゴルフコースは安いレジャーの場になりつつあるが、歴史に育てられた習志野の骨格は大きく変わることなく現在まで続き、今年もまたPGAツアーの会場として美しく輝いている。

薄暗いうちから大勢のメンテナンススタッフに整備されたコースで最終日を迎えるコースは喜んでいるだろう。世界放映される映像を観て、この地に憧れを持つゴルファーがひとりでも増えてくれたら正直嬉しい。

この記事を書いた人

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー