立像化

地上での想定サイズに拡大コピーしたシンボルを屋根上にあげて小山徹郎氏をビューポイントに案内。即座に彼は一言、もっと存在感が必要だね、そう言った。

 

頓挫しかけていた俱楽部のシンボルの立像化

あらためて制作をお願いした小山徹郎氏は条件として

ひとつだけを提示した

 

私にも楽しむ時間をください

ただ作るだけなら数か月でできますが

楽しむ時間を少し余分にください

 

芸術家ならではの表現であり

技術者ならではの責任感である

 

幾度となく通った工房での打ち合わせのたび

原形を留めないほど作り替えられた工程を拝見させて頂いた

 

全体のプロポーションも細部の表情も

屋根をつかむ爪先の力強さも

下から眺める人間目線を想像しては

工夫を積み重ね

時間を惜しみなく投じ

苦しみながらも楽しんでいた

彼の表情は穏やかだった

 

重量のある鋳造品でなく数ミリの銅板を溶接し立体化させ内部の骨組みで強度を保つ。降雪する札幌の屋根での環境に耐えうるところまで考える。非凡である。

 

 

この記事を書いた人

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー