紡ぐ

飛べず絶滅した幻の鳥、DoDoが初めて空にあがったのは2023年春のことだった

 

小山徹郎に魂を込められたDoDoが屋根にのぼるまで

気が付けば一年ほどの歳月が過ぎていた

 

僅か数ミリの銅板を切り焼き溶接し

そしてまた焼き叩き

姿をあらわにするまで

暑い夏のさなかにも空調のきかない工房で

工作しては見つめなおし考え直し

DoDoはそれらしい姿になった

 

制作拠点の関東から輪厚まで

まっさらの白い綿布でくるみ

保護材を詰めて茶を飲む暇もなく

夜行フェリーで直送し

屋根に鎮座させてくれたのは

藤田開率いる六書堂

 

何事も一人きりでは成しえない

想いが人を動かし伝播する

そうやって鎮座したDoDoは

光を浴び雨を浴び

貫録を増し

雪中で三年目の春を迎えようとしている

 

屋根の褄の耐荷重性能を意識した薄層銅板とは思えない重量感のあるDoDoに仕上げてくれた小山徹郎の屋外展示用最後の作品である

この記事を書いた人

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー