「善」があるから「悪」が生まれる。「ある」は「ない」があるから成り立つもの。
「新しい」という概念も「古い」があるから生まれるのだな、と思った。
昨日、ヒッコリーシャフト時代のウォルター・へーゲン インターナショナルパターをいただいた。このアンティークに限りなく近いヴィンテージパターを前にすると、目下お気に入り筆頭の愛用ウォルター・へーゲンはとても「新しく」見える。それまでこんなに「古い」パターでいいのかしら? なんて思っていたのに、今はすっかり「新しい」ものに感じてしまっているのだから面白い。
結局のところ、新しさなんて古いがあるから生まれるもの。逆に言えば、これが新しいのだ!と言い放ってしまえば、それまでのものは古いものとなる。新しい・古いなど、その程度のこと。いいか悪いかとは別なのだ。
一番を決めた瞬間に、二番ができるとも言える。そうやって上を決め、下を作って僕らは暮らしているのだなと、古いパターを見ながら考えている。そんな今日も、明日からみたらもう過去。古いのだ。(だから新しい古いなど気にすることはないのだ)