藤戸竹喜

丸太と語り 木質を活かし 木目を活かしながら

下絵を描くこともなく彫り上げる

 

年を重ねるごとに年輪が見えるようになるんですよ

そう語る藤戸竹喜さん

 

二次大戦以降に普及したブルドーザーを使い

地球が彫刻されたゴルフコースは数あれど

似せても似せきれない景観性は

まだ戦前のコースには追い付けていない

 

世界に素晴らしいと評されるゴルフコースは数あれど

そのほとんどが戦前のコースという見解もある

 

幾ら表面をいじくり倒しても

地面の下と空は

自然に委ねるしかない

 

木を活かし木目を活かすよう

大地を活かし景観を活かし造形するならば

藤戸竹喜がゴルフコースを見立てたら

そんなことを考えた

 

無い形を創造し彫刻された樹霊観音像の穏やかさと力感は、前人未到の作品であろうと思う。一般的な木像のような部材ごとの継ぎ目なく、等身大の桂の丸太から彫り上げられている。

 

 

この記事を書いた人

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー