The Swilcan Bridge

世界で一番撮影されたであろうこの小さな石橋は、何世紀ものあいだ、この地を愛しむ人たちに守られてきた。石工技術の変化によってもたらされた扁平アーチ構造は、大らかな印象をもたらしている。丁寧に補修されてきたこの質感もプロポーションも堪らなく愛おしい。

他にも似たような石橋は見かけることもあるけれど、レンガや鉄骨が使われていたりする。この無垢の石橋は、先人の知恵と技術を未来に伝える貴重なものだ。

あらゆる角度から眺め、座り、歩き、何日もこの石橋を愉しんだ。

 

どの角度から眺めても美しいのは、橋のプロポーションだけでなく、この小川の曲がり具合さえも意識しているからではないかと推察している。きっかけもなく脈略もない造形とは違う美しさがこの橋にはあるように思う。自然に溶け込ませるには調和力が必要である。

 

 

この記事を書いた人

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー