花も草も。

美しい可憐な花だけを大切に思うのは偏ったエゴだ。痛むのは雑草の花だって、ちぎれた芝だって同じこと。

アザミの花を散らさないためにアンプレヤブルをした、という美談が語られることがある。確かにそれもありかもね、なんて心優しいゴルファーを気取りたくなるときもある。そういう気持ちになれたときは、そうすればいい。
美しい一輪の花を大切に思う心は人間がもつ優れている感情だと思うけど、クローバーの花にも、名も知らぬ雑草の花にも同じようにできるだろうか。ダフッたショットで大きく芝生はえぐっても放置できるのに、美しい花だけに優しくするのは偏ったエゴかも知れないと思うときもある。痛めた植物にごめんね、という気持ちを持つくらいがちょうど良いのかもしれないね。

この記事を書いた人

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー