
霧吹きをかけて水気を帯びたところから急に正気を放つ、三代澤本寿の遺した染色和紙。
西陽に近い側は、まるでゴールドの陰影に見えました。
ギャラリーの片隅で丸まっていた紙の切れ端が、こうしてパネル化すると途端に「作品」めいてくるのは「作者」の力量の成せる業だと思います。
「作品」として展示されているものも素晴らしいですが、どうやら私はこの明確に模様ともいえない茶色のコントラストが無性に好きなようです。
もう我が家にはパネルをかける「壁」が無くなってきましたが、気ままに掛け替えながら、自分が旅立つその日まで大事にしていきたいと思います。
ちなみにパネルに貼る前はこんな感じでした。