SHOT FOR THE OCEANS

写真/アディダスゴルフ

アップサイクル

素材の原料化や再利用をする「リサイクル(再循環)」ではなく、元の製品よりも付加価値の高い製品を生み出すことを目的とするモノづくりのことを「アップサイクル」という。

海沿いの地域で集められた海洋廃棄プラスティックをリサイクルした「パーレイ・オーシャン・プラスティック」をアッパーに採用したゴルフスパイクがある。アディダスゴルフの「ツアー360 XT パーレイ」(限定品)だ。「パーレイ・オーシャン・プラスティック」を使うことで従来品よりも軽量化でき、同社独自のBOOST360WRAP技術によって、クッション性、そして高いホールド感とグリップ力を兼ね備えたスパイクが誕生したという。

リサイクル素材を製品に取り入れ、さらなる価値へと生まれ変わらせる。

まさしく、アップサイクルされたゴルフシューズだといえるだろう。

急速に便利になった世の中だが、その文明が急速に地球を劣化させてしまったのも事実だ。

海をイメージしたパッケージ。

手にした空のペットボトル。見えないところに打ち捨ててしまえば、とりあえずよかったと思うかもしれない。しかし、それらは自然に還ることがなく、僕らの子々孫々が暮らす時代にまで影響を及ぼしてしまう。自分が死んでも残るゴミとなる。

一足のニット素材を作るのにペットボトル約20本の再生プラスティックが必要。

芝の上でゴルフができるのも、海あればこそだ。海が、雲が、雨が山を育てている。

しかし、山(川)あればこその海である。水は濾過され、栄養素を豊富に含んで海へと帰る。

自然は互いに影響しあい、水は循環し、アップサイクルしながら回っているのだ。

人間はその邪魔だけはしてはならないだろう。

人間が自然に寄与できることは何もない。

恵みを戴くだけの小さな存在だ。

慎ましく。暮らしたい。

SHOT FOR THE OCEANS.

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

CLUBER

Cultivator/ Yoshiaki Takanashi
ゴルフの雑誌作りに携わって20余年。独立起業してから5年が過ぎたモノ好き、ゴルフ好き、クラフト好き、信州好きな、とにかく何かを作ってばかりいる人間です。
ポジション・ゼロ株式会社代表/CLUBER BASE TURF & SUPPLY主宰/耕す。発起人
記述は2018年現在