リセットの視点

棒を棒として感じる。そういうことが割と大事なように思う。

ニュートラルな状態を知っているからこそ「もう少しこうしたい」がうまくいく。

でも、無数の「もう少しこうしたい」が折り重なって出来上がっている現代のゴルフクラブでは、もう棒を棒として感じることは不可能だ。いや棒のように振ることは可能だが、それをしたらうまくいかない。ボールは右に飛ぶばかりだから、今は棒みたいにクラブを振ってはならん、と教えられる。ゴルフの難しさが、まずここにある。

今、思いつく範囲で、手に入る範囲で最も古いゴルフクラブを入手したとしても、それはすでに数百年に及ぶ「もう少しこうしたい」が折り重なってできた十分に「進化した」道具である。どっちみちバットのように振ることは許されない。

だからゴルファーは、さらにいろいろなことをしようとする。思うに任せないからなおさら、色々なことをやり始める。その結果、どんどん扱いが難しい道具に、そしてゴルフがどんどん難しいものになっていく。そんな気がしてならない。

自分で何とかできるくらい、道具は何もしないほうがよい。棒のようなものでよい。そのほうが簡単・シンプルなのではないか。リセットの視点を持つことは大切だ。

この記事を書いた人

CLUBER

Cultivator/ Yoshiaki Takanashi
ゴルフの雑誌作りに携わって20余年。独立起業してから5年が過ぎたモノ好き、ゴルフ好き、クラフト好き、信州好きな、とにかく何かを作ってばかりいる人間です。
ポジション・ゼロ株式会社代表/CLUBER BASE TURF & SUPPLY主宰/耕す。発起人
記述は2018年現在