
GSSステンレスの塊であるプリドーンパターの特徴として、ボールの違いを感じ取りやすいことが挙げられる。世の中、「ボールなんてどれも同じ。違いがわからない」という人も多いかもしれないが、プリドーンパターで打てば、コレは硬い、これは柔らかい、あれが心地よかったと、誰でも立ち所に判断することができると思う。
問題が一つある。
それはそれまでソフトでよい打感だと思っていたボールほど、プリドーンでは「タッチ」が出なくなってしまうこと。具体的にいうと、打音が無くなってしまうのだ。プリドーンパターを試してもらう場合は、店主が愛用している「プロV1xレフトダッシュ」になることが多いが、これまで打感が「硬い!」と言われたことはない。むしろ、「プロV1」や「TOUR B XS」で打ってもらうと、「なにこれ、音がなくって気持ち悪い!」となってしまう。
一般的には「硬い」ゴルフボールは好まれない。「プロV1xレフトダッシュ」はおそらく多くのゴルファーにとっては「硬くて」あまり印象の良いボールではないと思う。感触、音で選べば「プロV1」がやっぱりいいね!となる場合が多いはずだ。でも、プリドーンパターで打つと結果は逆になる。「プロV1」は音がしなくて物足りないのだ。
プリドーンパターを使うようになって、世の中で音がしないボールが「ソフトでよろしい」となるのはなぜなんだろう? と考えるようになった。
普通に考えれば、「パター側の音がデカい」のだ。あえて打感が悪いとは言わない。
ソフトがありがたがられる背景には、音がデカいゴルフクラブの存在がある。それはパターだけに限らない。現代はやさしさ追求のために打球面(あるいはヘッド全体)を薄く作っていくことが主流になっているが、そのこととデカい打音とは密接に関係していると思うのだ。
打球面の「厚み」が打感(打音)を決めるのならば、MBアイアンがなぜ「打感がいい」と言われ続けているかも、理解できるはず。プリドーンパターはMBアイアンよりもさらに肉厚の28ミリ厚ヘッド。だからボールの違いをさらに感じることができる。ソフトなボールに頼らなくてもよくなる。
ちなみに、銅メッキを施しても打感は柔らかくなったりしない。なぜなら、メッキの厚みはほんのわずかしかないからだ。やるなら銅の塊でヘッドを作るほうがいいだろう。そうすればさらにステンレスよりも音がしなくなると推察する。その場合、問題になるのは銅製プリドーンパターでしっかりとした打感を感じる「硬い」ボールが現代に存在しているか? である。
プリドーンが世の中の主流となることはないが、もしなったとしたら、ゴルフボールはもっと硬い方がいい!となるに違いない。
