僕らはみんな生きている

小さな穴にボールを転がしいれるグリーンのほかに、何十万㎡もの芝を生やし、制限を受けたヒトモノカネでメンテナンスする。行儀の悪い方向音痴の飛ばし屋のためにラフの隅まで刈り込んである。身の程知らずが贅沢を言うことに違和感はないのだろうか。

 

速いとか遅いとか言うけれど

それがどうなんだ

入るか入らないかは芝生のせいでなく

表面のデコボコ加減のせいでなく

打ち手の問題だ

 

芝生はみんな生きている

そこを理解するべきだろう

 

オーガスタのようなグリーンが欲しければ

半年ほど閉場して養生すればいい

それなりのヒトモノカネを用意して

それだけのことである

 

芝も生きていくために穂をだし花を咲かせ種を実らせる、そういうものだ。

 

この記事を書いた人

八和田徳文

Cultivator/Norifumi Yawata
ゴルフの仕事に携わって四半世紀。ゴルファーの一人として、ゴルフコースデザイナーの一人として、ゴルフに纏わる想いを綴ります。肩の力を抜いて愉しめばゴルフはもっと面白いはず。
ゴルフコース設計家・ゴルフ文化愛好家・芝生管理アドバイザー