意思のないところに何も生まれない。そんなことを考えていた。
何かをしなければならないから、必死になって「やること」を考えている。みんなが、そんな感じで動いているように思える瞬間がある。本来は「やりたいこと」が先にあり、そのための方法論、プロセスを考えるのが筋なのだが、「やりたいことは特にない」、でも何かをしなければならないともがいている。そんなふうに見えるのだ。
私はもっと切れる小刀があったらな、と思う。それはもっと効率よく綺麗に木のたまごを造形したいから。「やりたいこと」が先にあり、それがあるからこそ必要な道具が見えてくる。道具ばかりではなく、なんでも同じ。行き着く先を決めなければ一歩が出ない。手段も決められない。
「明日へ向かって!」
一見ポジティブなスローガンだが、それでは何も始められない。その「明日」って何なのか? という問いかけが重要だ。時間が経てば明日にはなる。それでいいのか? と、常に自分にも聞いている。
明日の内容がどうのと言っているわけではない。その前に「目指す明日はどのようなものですか?」と聞いている。それがわかれば一緒にルートを検討することもできるから。
TOMORROW NEVER KNOWS
わからないからこそ、明日を「描く」ことが必要なのだと思う。